ディープインパクトが頸椎骨折で安楽死。芸能界からも悲しみの声

長い競馬史の中で史上2頭目の無敗の三冠馬(1頭目は1984年シンボリルドルフ)となったディープインパクト(2002年3月25日生まれ・父サンデーサイレンス、母 ウインドインハーヘア)が2019年7月30日、安楽死となったことが報じられました。ディープインパクトは日本を代表する名馬で、2006年に現役を引退してからも種牡馬として数多くの活躍馬を輩出しており、種付け料もかなりの高額。これからの競馬の発展にも大きく関わっていくだろうとされていたディープインパクトの突然の訃報には大きな衝撃が走りました。

2006年に現役引退することが判明した時には既に51億円(8500万円×60株)というシンジケートが組まれていたことでも知られるディープインパクトが安楽死となってしまったのは一体何が原因だったんでしょうか?種牡馬として生活していたディープインパクトが突然安楽死となってしまった背景や、現役時代にディープインパクトを管理していた池江泰郎元調教師のコメント、芸能界から寄せられた声などもご紹介させていただきたいと思います。

ディープインパクトの安楽死の原因は?

主な勝ち鞍は皐月賞、日本ダービー、菊花賞、天皇賞(春)、宝塚記念、ジャパンカップ、有馬記念というディープインパクト。

17歳になった今も種牡馬として活躍していたディープインパクトが急逝したというニュースは競馬界に大きな衝撃を与えました。原因は頸椎骨折が判明したためとのことですが、一体どうして頸椎を骨折してしまったのでしょうか?ディープインパクトのけい養先の社台スタリオンステーションがホームページで詳しく詳細を記載しています。

弊社にて繋養しておりましたディープインパクト号ですが、
かねてより治療しておりました頸部の手術を7月28日に受けました。
手術は無事に終了して術後の経過も安定しておりましたが、
翌29日の午前中に突然起立不能になったため懸命の治療を試みました。
30日の早朝にレントゲン検査を行ったところ頸椎に骨折が見つかり、
回復の見込みが立たないことから安楽死の処置が取られました。
突然の出来事で誠に痛恨の極みではございますが、謹んでお知らせいたします。

引用元:ディープインパクト号 急逝のお知らせ

実はディープインパクトは以前から首の不調が報じられ話題になっていました。2019年4月のニュースでは、2月から順調に種付けをこなしていたものの、3月に入って中止。日々の運動はしているものの立ち上がる時に痛みがあるということで、大事を取って残りシーズンの種付けは取りやめに。ディープインパクトの種付け料はかなり高額のため、これは大変なことです。「命に関わることではありません」と症状は重篤なものではないと社台スタリオンステーションの事務局は強調していましたが、今思ってみればそれだけディープインパクトの体調がよくなかったということなのかもしれません。

とはいえ、ディープインパクトほどの種牡馬となれば管理している側も簡単に安楽死をさせることはないはず。それを踏まえて考えてみると、もうどうすることも出来ないほど絶望的な状態になってしまっていたため手術に踏み切ったものの、改善することはなかった…ということなのかもしれません。

競馬関係者・芸能界からのコメント

日本競馬界を代表する偉大な名馬であるディープインパクトの突然の訃報には早くも沢山のコメントが寄せられています。競馬関係者の方はもちろんのこと、芸能界からも悲しみの声が殺到。競馬好きで知られるお笑い芸人の麒麟・川島明さん、カンニング竹山さん、歌手のSEAMOさん、俳優の中野英雄さん、でんぱ組.incの古川未鈴さんらがTwitterでディープインパクトとの別れを惜しんでいます。

芸能界からのコメント

芸能界にも競馬ファンは数多く存在しています。ディープインパクトの訃報についてツイートしている芸能界の方たちのツイートをいくつかご紹介させていただきます。

麒麟の川島さんは「産駒にもその強さは受け継がれ今もなお競馬界を創造し続ける偉大すぎる血統」とディープインパクトを称えるコメントをツイート。

対する、カンニング竹山さんは実はディープインパクトを今まで認めていなかったという自分の気持ちを告白。強すぎるディープインパクトに抱えていた気持ちを吐露しながらも最後は「なたが日本競馬史上最強で最高の馬でした。感謝そして謝罪します」とその死を哀悼しました。

その他にも数多くの芸能人の方々が悲しみの声をツイートしています。

歌手のSEAMOさんはディープインパクトの訃報を悲しみつつ、今もなお活躍しているディープインパクトの子供や孫たちの活躍に期待を寄せるコメントをツイート。競走馬として成功したからと言って種牡馬としても必ずしも成功する訳ではありませんが、ディープインパクトは種牡馬としても大きな功績を残しています。今も現役で活躍しているディープインパクトの子供や孫たちの活躍をこれからは見守っていきたいものです。

俳優の中野英雄さんは写真付きでディープインパクトの死を悲しむコメントをツイート。あまりにも突然過ぎる名馬の死を悼みました。

でんぱ組.incの古川未鈴さんは顔文字で悲しみを表現。ディープインパクトは年齢性別問わず多くの人に愛されていた名馬だということがよくわかりますね。

池江泰郎元調教師と市川明彦厩務員のコメント

現役時代のディープインパクトを管理していた池江泰郎元調教師と市川明彦厩務員もディープインパクトの訃報について以下のようにコメントしています。

池江泰郎元調教師
「けさ、連絡を受けました。今年は20頭くらいしか種付けをせず、その後も大事にしてもらっていたと聞いたのですが…。まさか、こんなに早く逝くとは」

「思い出はたくさんあって、何をしゃべっていいのか分からない。この馬にはいろんなものをもらった」

「ぼくにとっては宝だったね。競走馬としても種馬としても、最高の成績を収めていた。今は冥福を祈るだけ。もう少し長生きしてほしかった」

市川明彦厩務員
「種牡馬として日本の競馬界をリードしてくれましたし、日本の競馬を変えてくれた馬。ちょっと早過ぎますね。長生きしてほしかったです。残念です」

引用元:ディープの池江元調教師もショック「まさか、こんなに早く逝くとは」

ディープインパクトの死の影響は?

ディープインパクトは現在でも種付け料4000万円とかなり高額で種付けを行っていました。そこまで高額になるのは優秀な血統だからこそ。ブラッド・スポーツである競馬は血統が大切です。ディープインパクトほどの種牡馬はなかなか現れないと言われており、「競馬ファンの中にはサンデーサイレンスレベルの衝撃」と話す人も。偉大な種牡馬が死んでしまった影響は大きく、生産界にとっては大きな痛手となりそうです。

同じく種牡馬として大きな活躍を見せていたキングカメハメハも2019年、体調不良により種付けが見送りされ、その後も状態が改善しなかったため種牡馬引退が発表されました。キングカメハメハは現在も社台スタリオンステーションでけい養されていますが、ディープインパクトも本当なら元気に暮らしているはずだったのかと思うと胸が痛みます。

現役を引退してから種牡馬となるわけですが、ディープインパクトのような人気の種牡馬はかなりハード。人気種牡馬は多い場合で1日に数頭の牝馬と交配しなければならず、これは種牡馬にとって大きな負担になります。このような種牡馬としての生活ももしかしたらディープインパクトの負担になっていたのかもしれません。

まとめ

偉大な名馬であるディープインパクトの死のニュースは世間に大きな衝撃を与えました。2019年のダービー馬ロジャーバローズは凱旋門賞に出走予定ですが、偉大な父も、歴代の日本の名馬たちも成し得なかった凱旋門賞制覇をしてくれるんじゃないか…そんな夢を見ずにはいられません。これからはディープインパクトの子供や孫たちが日本の競馬界を引っ張っていくことになるでしょう。そしてディープインパクトの名前は競馬史に残る伝説の1つとなっていくのではないでしょうか。

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